マツカレハ


終齢幼虫は大きいもので体長75mmにもなる大型の毛虫です。
毒性は、それほど強くありませんがアレルギー体質の人によっては、かぶれたり、痒みなどを引き起こします。
マツカレハの卵です。 年1回、成虫は7〜9月頃からマツの葉や枝に 200〜500 個もの卵を産みます。
マツカレハの被害
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ハダニ


ハダニは蜘蛛の仲間で節足動物です。 葉っぱの樹液を吸い、加害された部分は白っぽい「カスリ状」となり、さらに被害が葉全体に進むと枯れたように黄色く変色し樹勢が衰え、落葉を誘発することがあります。 殺ダニ剤を使いますが、薬に慣れやすく、同じ薬を使っていると、すぐに効果がなくなります。
5〜10月の間に5〜6回発生し、高温乾燥を好むため、梅雨明け後に急激に増加する。 葉の色が悪くなった樹では、葉の上に赤っぽいO.5ミリの小さなダニがたくさん歩きまわっているが、肉眼では見つけにくい。
ハダニの被害
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イラガ


柿の木、ウメ、カシ、モミジ、モチノキ、ケヤキ、サクラなど幅広く多くの木につきやすい。 触れると電気のような激痛があることで、デンキムシ(電気虫)と呼ばれたりもする。 また、体が触れて痛痒くなったり、患部が腫れあがったり、 庭木の害虫としては、チャドクガに次ぐ嫌われ者。

特に左画像のイラガは、蜂に刺されたような激痛を引き起こしますので要注意です。

ヒロヘリアオイラガ(終齢幼虫)
見た目は、きれいで可愛らしいって感じですが、やはり綺麗なものには、棘が…!

ヒロヘリアオイラガ(初齢か 2 齢幼虫)
初齢幼虫でも痛痒さは、あなどれない。
イラガのマユ
このなかで終齢幼虫で越冬し、春にそのままサナギになります。 このマユはとても固く、これに触れたり、潰したりしても痒くなる場合があります。
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モンクロシャチホコ


庭木としては、特に梅の木やサクラをよく食害します。
サクラに対する食害は秋が中心なので,木の成長にはそれほど悪影響 を与えませんが,花芽も食べられてしまうので,翌年の開花に悪影響を与えるようです。

7〜8月に成虫の蛾が羽化して,葉裏に30粒くらいの卵をかたまりで産み付けます。幼虫の体色は最初は赤褐色ですが, 老熟すると黒色になり黄白色の長毛が生じて5cmくらいの体長になります。

いちおう、人体には無害とされていますが、集団で葉っぱに寄生しているサマは、なんとも目を覆いたくなるほどですね。

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カイガラムシ


カイガラムシは種類が多くて、わかっているだけでも400種以上確認されています。 孵化した幼虫には脚があって移動しますが、成虫になると脚が退化して 幹や枝に固定して生活するようになるものと、成虫になっても自由に 動き回るものがいます。

植物に寄生して樹液を吸うことで、植物の生育が阻害されて衰弱し、 ひどい場合は枝枯れや枯死させてしまいます。

枝に少しついている程度なら、歯ブラシや割り箸でこそぎ落すことで防除できますが、大量だと冬期にマシン油乳剤や石灰硫黄合剤などの散布が有効です。

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アブラムシ


木の枝をほとんど移動せず、じっとして樹液を吸って生活している。 繁殖力が強くウイルス病を媒介することもある。
本来アブラムシが寄生している木には、蟻も多くおり、アブラムシの分泌物を蟻に与えるかわりに天敵から守ってもらうという共生関係にある。
アブラムシは薬剤抵抗性を持ちやすいので、あまり同一の殺虫剤の散布を長期間繰り返すと効かなくなってくるので定期的に違う種類の薬剤を使い分けした方がよい。
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オビカレハ


サクラや梅や樫の木によくつく毛虫です。
人体による害は、さほどありませんがアレルギー体質の人には、注意が必要です。

年1回発生し、卵で越冬し、 幼虫は3〜4月の発芽前に孵化します。
テントのように糸を張って群がるという習性があるようです。
老熟幼虫は体長60mm内外に達し、5〜6月に食樹の葉や付近の石塀などに黄色のマユを作ってサナギになります。2週間くらいで成虫が羽化し、 食樹の細枝に卵を指輪上に生みつけます。
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チャドクガ


植木屋さんの間では、おそらく嫌われ度ナンバーワンでしょう!
私とて、見ただけで条件反射的に全身が痒くなる思いです。

5月初旬からツバキ、サザンカ、茶の木などによく見られます。
ひどいアレルギー体質の人になると木の近くに寄っただけで酷い痒みを伴い肌に湿疹ができかぶれます。長袖の上着を着ていて首筋もしっかりと隠し肌を露出していなくても、やられます。最強の毒蛾です!
痒みは、酷くて1〜2週間とれません。それはそれは、夜も安眠できないほどの痒さですよ。

治療法は、「流水で時間をかけて洗い流す。ガムテープなどを貼って毒針毛を除去する。抗ヒスタミン薬軟膏などをぬる。」等がありますが、少しは効果はあると思いますが、とにかく医師の診察を受けることをお勧めします。
チャドクガの成虫
幼虫時代の毒針毛をそのまま体につけていますので、こちらも要注意!
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タケノホソクロバ


特に竹、ササによくつく害虫です。
葉の裏側や枝の分岐部の蛹で越冬し、5月に羽化し、幼虫は年2回〜3回発生します。
こちらも体毛は有毒で触れると酷い痒み、かぶれを起こします。
死骸や脱け殻でもかぶれるので要注意。
タケノホソクロバの成虫。
成虫になると毒棘はありません。
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マイマイガ


幼虫は春から初夏にかけて出現し、食欲は旺盛であらゆる針葉樹、広葉樹、草花といとわず幅広く食害する広食性です。
1齢幼虫にはわずかですが毒針毛があり、触れるとかぶれます。2齢以降の幼虫、繭、成虫には毒針毛はなくなっています。
マイマイガの成虫。(オス)
立派な触覚に茶褐色の羽が特徴。仮面ライダーに登場するマイマイガー怪人のようですね…。
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スギドクガ


スギ、ヒノキ、ヒマラヤシーダ、カイズカイブキなど針葉樹によくついているのを見かけます。

ドクガの名が付くが毒は無いということですが、蓄積毒性は不明らしいです。
触れないことに越したことはありませんね。
スギドクガの卵
スギドクガの成虫。
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ハマキムシ


正式にはハマキガ〔葉巻蛾〕の幼虫。
年に4回〜5回ほど発生します。
幼虫は、夜行性で木の葉をたたみ込んで巻込み、その中で葉肉を食害します。 葉を巻込んで食害してしまうので、見た目も悪くなり葉の機能もいちじるしく損ないます。 
冬は幼虫の状態で巻いた葉の中で越冬します。
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アメリカシロヒトリ


終戦直後、アメリカ軍が日本に進駐した際に、軍需物資について渡来したものとされ、この名が付いたようですね。

サクラ、ヤナギ、カキ、プラタナス、ミズキ、アメリカフウなどによく見かけます。
人体には無毒でほとんど実害は無いとされていますが、アレルギー体質の人は、注意が必要です。

幼虫は中齢期まで、枝や葉に糸で覆った巣を作って集団で生活します。
サクラの被害。
葉っぱは、食べ尽くされスケスケ状態です。 そして、気の根元には、多量の幼虫の糞が落ちていたりします。
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ミノムシ


いちおう、害虫とされていますが、どこか愛着のあるイメージを持っているのは私だけでしょうか…?
植木の葉や茎などを食害されますが、どことなく憎めない存在なんですね。 もちろん人に害を与えることもありません。
蓑に包まれているので、まず薬剤は効きません。とどく範囲の枝なら、手で摘まんで取り除きましょう。
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